一悟術

3.パートナーシップの落とし穴、そして穴から脱出大作戦 

前回までは「ニーズ(必要性)を満たしあう」関係は落とし穴があるよ、という話で
した。

今回もう少しそこを深堀しながら、「脱出法」を見出していきましょう。

恋愛中に、こんな関係になることがあります、
「相手が自分の望む『愛情』を注いでくれるから、自分は相手が望む『安心感』を与
えよう。」相手も同じく、「自分が欲しかった『安心感』を与えてくれるから『愛
情』を注ごう」とニーズを満たしあいます。とても幸せです。

このとき意識的には、「求めていた愛情/安心感を相手がくれたので完璧な気分だ。
この上なく幸せ。」と感じます。

けれども無意識では、実は「自分は欠落のある不完全な存在だ」と感じている、と言
うのです。「何かが与えられて初めて完璧さを感じられる存在は、不完全だ。」とい
うわけです。

なんとも皮肉な話で理解しづらかったのですが、正直に見つめると確かに無意識の欠
落感や不完全感がありました。やっかいなのは意識と無意識の感覚が正反対で、まさ
か「不完全感」が強化されてるとは気がつかないところです。

でもしばらくすると、この「不完全感」は現実に影を落とし始めます。

まず、意識的な満足が気持ちに変化を起こします。片時も離れたくなかったのが、電
話でいいや、週に一度会えればいいやになり、徐々に相手のニーズを満たすより、仕
事や自分のことに興味が戻ります。(逆にニーズがどんどん強くなるケースもありま
す)

この変化は自然で問題なさそうですが、ニーズでつながるカップルにはトラブルにな
ります。というのもこの関係、これまで無意識的に【不完全感(ニーズ)】を強化し
てきたのに、いまやニーズを満たしあう意欲や機会が減っているからです。

これまで痒いところに手が届くようにニーズを満たしあっていたのに、もう相手が満
たしてくれなくなったことに気づくのです。

そして、
「あの人は変わってしまった。。」
「相性抜群だと思っていたのに、わたしたちの間に一体何が起きたの???」

戸惑いが怒りや悲しみに変わって、気づけば腹いせに相手の気に障ることをしたり、
期待することをやらなくなっています。互いのニーズを無視するトラブル続発の時期
です。

そして、残るは強化された無意識の【不完全感】。。。

この時には強化されたニーズを満たしてくれる誰かがこれまで以上に必要で、
「この人じゃなかったんだ。。もっと自分にピッタリの相手を探そう。。」と次を探
し始めます。

どうでしょう?メカニズムが見えてきたでしょうか。
ここまでくると「相手を変えても一緒」なのはおわかりでしょう。

問題は、「自分の欠けているところを埋めてもらえば幸せになれる」としたところ。
“美しいストーリー”が元凶なのでした。

はじめて見えた時は迷路にはまり込んだように感じたものです。
でもこの状況を抜け出すことはできるのでした。
どうしたらいいか。

それはこの状況を逆手にとって、パートナーシップで不平不満を感じた時に、それを
『自分のニーズに光を当てる機会』とみなすのです。

この見方ができるようになると、少しずつ迷路から抜け出せるようになります。

そしてその先に、しがらみのない自由なパートナーシップが築けるようになり、さら
には表面的には見えにくいお互いの完璧さが垣間見えるようになり、その完璧さを分
かち合える関係へと成長する可能性が感じられるようになります。

次回からの後半3回で、この辺りを体験を交えて綴ります。どうぞお楽しみに。

(岡村茂 http://blog.shigeruokamura.jp/ )

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