・子どもたちを平等に愛せない理由
・子どもたちを平等に愛せない時の対処法
・子どもたちを平等に愛せないことから学ぶこと
みんな自分の子のはずなのに、子どもたちを平等に愛せない
上(下)の子に冷たくしがち、でも下(上)の子はつい甘やかしてしまう
娘(息子)より息子(娘)の方がかわいいと思ってしまう
そしてそんな自分に罪悪感・・・
ここではそんな方の心を少しでも軽くするために、子どもたちを平等に愛せない理由や対処法などをお伝えしたいと思います。
子どもたちを平等に愛せない 私の経験
私自身は子どもが一人しかいないので、子どもたちを平等に愛せない、という悩みを抱えることはありませんでしたが、私の母親は、兄よりも私の方を明らかに可愛がってました。
「お兄ちゃんよりもあなたの方がかわいい」「お兄ちゃんは何を考えているかよくわからないから嫌だ」としょっちゅう言われていました。
兄は兄でなんとなく母親から疎まれている感じに気づいて、時々「お前は甘やかされている」とやっかまれていました。
母はなぜ兄より私の方をかわいがっていたのでしょうか。
大人になって自分の生きづらさをなんとかしようと自分の生まれた家族関係や母親との関係を見直している時に、私はあることに気づきました。
母は、男性に対して心を開けない人のようでした。
母自身の父親や弟に対しても、母の配偶者(つまり私の父)に対しても同じで、男性に関してのポジティブな話はあまり聞いたことがありません。
反面、母自身の母親のことは大好きで、いつもポジティブな話ばかりでした。
『男性が苦手』、そういったことも、兄より私の方をかわいがっていた原因だったように思います。
子どもたちを平等に愛せない母親は、母親失格?
愛の反対は無関心。
もし本当に愛していないのなら、『愛せない』と感じている子どもの存在自体に無関心になっているはず。
自分ってダメな母親かも・・・と罪悪感を抱き悩み、こうやって記事を読むくらいなのですから、かなりの時間とエネルギーと関心を『愛せない』と感じている子どもに向けています。
もしかしたら、愛していると感じている子ども以上に、時間とエネルギーをかけているのかもしれません。
それって充分、はたから見れば、『愛せない』と感じている子どものことを愛していると呼べると思います。
そんな人が母親失格のわけありません。
ちなみに私の母親は、はたから見ている限りでは兄を私のようにかわいがれないことに対して全然深刻じゃなかったですね。(笑)
兄が悪いのだから当たり前、くらいな感じだったように思います。
『愛せる』と感じる子ども、『愛せない』と感じる子ども、何が違うの?
では『愛せる』と感じる子ども、『愛せない』と感じる子ども、違いは一体なんなのでしょうか?
『愛せる』子どもというのは、一緒にいてポジティブな気持ちになる子どもでしょう。
以下のような性質の子どもが多いかもしれません。
かわいい
味方になってくれる感じがする
言うことをきいてくれる
素直
甘え上手
庇護欲をくすぐってくる
わかってくれる感じがする
そんな子どもと一緒にいると、気持ちや感覚、感情もポジティブなものになりますよね。
「気持ち良くなる」「嬉しくなる」「楽しくなる」「安心する」「心地いい」「フワッとする」などなど・・・
反面、『愛せない』と感じる子どもは以下のような性質の子どもが多いかもしれません。
かわいくない
反抗的
敵のような感じがする
甘え下手
ひねくれている
何を考えているかわからない
受け入れられない部分を持っている
そんな子どもと一緒にいるとネガティブな気持ちになるでしょう。
「イライラする」「不安になる」「心配になる」「悲しくなる」「怖くなる」「もやもやする」などなど・・・
人はなるべくならポジティブな気持ちにさせてくれる人と一緒にいたいですよね。
ポジティブな気持ちにしてくれる人と一緒にいると余裕が出てくるので、相手に優しくできるし、丁寧に対応できるし、大切にしようと思える。
反対に、ネガティブな気持ちにさせる人とは一緒にいたいとは思わない。
余裕がなくなるので、つい言葉がきつくなったり、邪険に扱ってしまったりする。
子どもたちを平等に愛せないと感じて、対応に差が出るのは、子どもたちが自分をポジティブな気持ちにさせる存在なのか、ネガティブな気持ちにさせる存在なのか、の違いがあるからです。
なぜ『愛せない』と感じる子どもはネガティブな気持ちにさせるのか?5つの理由
自分の子どもなら全員平等に愛せる人、という人もいるのかもしれません。
でも、子どもは一人一人違う人間。
全く平等に、全く同じに愛せるというのは幻想なのかもしれません。
ではどんな性質がある子どもに対し、特に『愛せない』と感じやすいのでしょうか。
① 自分の嫌なところが似ている
「細かくくどくど言ってくるところが自分とそっくり」
「すぐすねるところが自分の小さい頃と似てる」
「頑固なところが自分と似すぎてて嫌になる」
そんなふうに、自分と似ているけれど、その似ている部分を自分が嫌いだと思っている場合、嫌いな部分を見せつけてくる子どもに対し、嫌な気持ちになります。
そしてこんなに嫌な気持ちにさせる子どもに対し、『愛せない』と感じるようになります。
また母親と娘は同性なので、母親は娘に自分の小さい頃を投影してしまう可能性が高いです。
母親が自分の女性性を受け入れられていないと、娘を受け入れられない、という場合もあります。
例えばそれは、女の子っぽい仕草をする娘を見ると嫌な気持ちになる、というようなかたちで現れます。
② 自分が嫌と思う人と似ている
自分の嫌だな、苦手だなと思う人に子どもが似ていた場合、子どもを見るたびに自分の嫌な人を思い出し、ネガティブな気持ちになります。
例えば、自分の夫、自分の親、兄弟姉妹、苦手だった過去の同級生・同僚など・・・
特に夫婦関係がうまくいっていない場合、夫の嫌いな部分とよく似ている部分をもつ子どもに対し、(ほんと、パパそっくり)とイライラし、『愛せない』と思うことはよくあるように思います。
私の母の場合、男性全般に対し嫌な感覚があるようで、それが兄を遠ざける原因になっていたように思います。
③ 第一子
最初に生まれてきてくれた子ども、つまり第一子は子育てのなにもかもが初めての子どもです。
何があってるのか間違っているのかわからない不安の中を責任感を感じながら、進んでいかなくてはなりません。
また第一子は、小さい頃は体重の増え方など、オムツが外れる時期など、大きくなれば成績や習い事など、統計や他の子どもと比べてしまい落ち込んだりもしがちです。
第一子には期待を大きく持ちすぎるため、思い通りにいかないことも多いでしょう。
なので第一子の子育ては心の余裕がなくなりがちです。
心の余裕がなくなると、その原因となる第一子に対してかわいいと思えなくなります。
また、第二子以降は、親と第一子のやりとりを見て(こういうことをすると親とうまくいかなくなるんだな、気をつけよう)などと無意識に学び、うまく立ち回ることができます。(もちろん子どもの性質によりますが)
要領がいい下の子たちがいると、第一子の子育ての大変さがより際立ち、『愛せない』と感じやすくなります。
④ 思い通りになってくれない
勉強してって言ってるのにしてくれない
お手伝いしてって言ってるのにしてくれない
早く寝てって言ってるのに寝てくれない
そんなふうに、子どもが思い通りになってくれないときに、嫌な気持ちを抱きやすく、思い通りにならない子どもを『愛せない』という感覚に陥りやすいです。
「思い通りにならない」=「子どもは私を否定している」=「私を否定している子どもなんてかわいがれない」
というような流れです。
自由すぎて親の枠にはまらない子どもも親にとっては思い通りにならない子どもでしょう。
⑤ 過去生でネガティブな関係性にあった
(こちらはオマケのような要素です。)
なんでかよくわからないけど、この子だけ愛せない、という場合、過去生という概念を当てはめるとすっきりと納得する場合があります。
(過去生とは、魂は輪廻転生、つまり生まれ変わりを繰り返しているという思想に基づく概念です。)
家族はたいてい、過去生で縁があって家族になっている場合が多いです。
愛せない子どもとは、過去生で因縁がある場合があります。
過去生で子どもが敵だった、子どもからいじめられていた、傷つけられた、子どもに殺された、などの過去生があると、なぜだかよくわからないけど、モヤモヤしたり心が許せない感じになります。
また、『愛せる』と感じる他の子どもが過去生においてとても愛していた存在だったりすると、気持ちの落差は極端に大きくなり、子どもたちを平等になんて愛せるはずがない!という気持ちになりやすいです。
『愛せない』と感じる子どもとの関係、どうしたらいいの?2つの対処法
さて、あなたが『愛せない』と感じる子どもに、上の5つの理由のどれかは当てはまったでしょうか。
もやもやとなんとなく『愛せない』『どうして?!』と感じるより、因果関係がわかった方が緩みやすいかもしれません。
気持ちが緩むと余裕ができ、『愛せない』と悩むことも減っていく可能性はあります。
いやいや、『愛せない』理由はわかったけど、その先どうしたらいい?!という方のために、以下に2つの対処法をお伝えします。
① 母親失格ではない!充分にお母さんしている自分を認めよう
前述したように、子どもを平等に愛せないからといって母親失格なわけではありません。
前述したように、愛情の反対は無関心です。
本当に『愛せない』人間は存在自体がどうでもよくなります。
自分の前にいるのに見えない、つまり透明人間になるような感じです。
平等に愛せないと悩んで、こうやってWebを検索して記事を読むということをしているあなたは、十分子どもに関心があり、子どものことを思いやっている、つまり愛しているのです。
まずは自分が母親失格ではない、充分に母親をやっている、ということを認めてあげましょう。
自分で自分を認めると、心の余裕が出てきます。
すると、『愛せない』と感じる子どもの前でも、余裕のある自分でいられる時が増えてきます。
自分に余裕があると『愛せない』と感じる子どもと接していても、、、あれ?なんだか、別に大丈夫かも、と思えるようになってきます。
心に余裕があると、「平等に子どもを愛する理想のお母さん」に囚われ過ぎていただけかも、と気づいたりします。
また、心に余裕がうまれるようなことを積極的にしていくのもオススメです。
子どもを平等に愛せないと悩む方は、色々と頑張り過ぎてしまう方が多いように思います。
一人でホッとできる時間をなるべくとるようにする、自分一人のために特別なスイーツを買ってみる、天然塩を入れたお風呂にゆっくり浸かる、などなど、余裕が生まれそうなことをやってみましょう。
② 『愛せない』と感じる子どもに対しての捉え方を変えよう
子どもに対し『愛せない』と感じる理由として5つを前述しましたが、実はこの5つの理由には、自分で自分を成長させてくれるエッセンスがふんだんに含まれています。
『愛せない』と感じる子どもが、①自分の嫌な部分が似ている、②自分の嫌だと思う人と似ている、なら、自分の中に受け入れられない部分がある、ということを教えてくれています。
例えば、すぐ怠けようとする子どもに対し『愛せない』と感じる気持ちが大きくなるとします。
この心理構造の中には、自分の中にも怠けたい気持ちがあり、それを嫌だと思うから怠けようとする子どもが嫌になり、『愛せない』という気持ちにつながる、というパターンがあります。
この場合は、怠ける自分自身を受け入れる、認める、ということをすると、怠ける子どもに対し、ネガティブな気持ちになることが減っていきます。
③第一子 ④思い通りにならない、ということからは、子どもに過度に期待してしまっている自分に気づかせてくれます。
期待が強くなればなるほど、子どもにその期待通りになってほしい、つまり思い通りになってほしいという気持ちが大きくなります。
そして、子どもが思い通りになってくれないと、期待が強い分だけ裏切られた気持ちも大きくなり、ネガティブになります。
過度に期待する心理の裏側には自己否定が隠れています。
自分がダメだから、子どもに期待するのです。
期待通りにならないと、自己否定が刺激され、ネガティブな気持ちになります。
自分自身に自己否定がなく、ありのままの自分を認められていると、ありのままの子どもでいいと思えるのです。
このように『愛せない』と感じる子どもは(もっとありのままの自分を認めよう、そしたらもっと楽に生きれるよ)と教えてくれているとも捉えられるのです。
『愛せない』と感じる子どもは自分に何か教えようとしてくれている存在である、そう捉えるとちょっと見方が変わってきませんか?
まとめ
私は、子どもは親をサポートするために生まれてきたと思っています。
子どものために思い悩むことは、一見辛いことのようですが、そこを乗り越えると人間としての大きな成長があったりします。
ハッキリ言うと、特に問題を抱えた子どもとの関係ほど、学びは深いです。
子育てを通して、子どもと一緒に親も成長する。
そんな子育てを私は提案しています。
成長した先には、平等に愛そう、という気持ちはなくなり、今の人生で巡り合った子ども一人一人にただ感謝し、それぞれの子どもとのコミュニケーションをただ楽しむ、という気持ちに変わっていくでしょう。
ではどんなふうに成長していったらいいんだろう、と興味がある方は私のホームページに色々な記事を載せているので読んでみてください。
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