- 不安な状況の中で遠くに住む家族を元気にする方法
- 現状のポジティブな捉え方
- 家族の絆を深める考え方
はじめに《遠く離れた家族を救えるのは家族》
私の夫と長男はアメリカに住んでいます。
私も昨年の秋まで度々アメリカを訪れていたのですが、昨今の事情で渡米が困難になり、数ヶ月間彼らと会えない状態が続いています。
ご存知の通り、アメリカは深刻な状態にあります。
ご家族が現地にいる方は、一緒にいて支えてあげられない辛さ、もどかしさを感じていらっしゃると思います。
この状況がいつまで続くのか分からないだけに心配や不安が大きくなりますよね。
そこで、今回はアメリカに住んでいる私の家族に対して実践して効果のあった方法をご紹介したいと思います。
どんなに遠く離れていても愛する家族を救えるのは家族です。
ご家族と離れて暮らしている方だけでなく、一緒に生活している方にもご参考にしていただければ幸いです。
1. お笑いは世界を救う
我が家はお笑いが大好きです。
一緒にいる時はよくバラエティ番組を観て大笑いをしています。
しばらく前に夫が仕事の対応で疲れてしまったことがありました。
人は疲れると前向きさがなくなり弱気になってしまいます。
おまけに、夫は責任感が強いタイプで全ての責任を自分で背負いこもうとしていました。
その時は「難しいなあ~」と言ってため息ばかりついていました。
そこで、以下のお笑いのリンクを送りました。
【公式】ネタパレ『算数の問題/すゑひろがりず』
このリンクを夫に観てもらった後にこう言いました。
「難しいと思ったら『鬼むずし』って言って笑っちゃえばいいのよ(笑)」
すると夫の声が明るく柔らかくなり、前向きさを取り戻してきました。
そして翌日には、自分で全部やろうとしないで同僚たちに手伝ってもらうことにしたそうです。
この数ヶ月間、アメリカはずっと緊張状態が続いています。
気持ちを強く持っているつもりでも知らず知らずのうちに疲れてしまっている可能性が高いのです。
そんな時はお腹を抱えて笑うことが一番です。
笑いは免疫力の向上にも効果があることが科学的にも実証されていますので、ストレス解消だけでなくウイルス感染予防としてもYouTube等でお笑い番組を観て大笑いするのはとても良いと思います。
遠く離れたご家族とSNS等でつながって一緒にお笑い番組を観て大笑いをしてはいかがでしょうか?
2. 武豊騎手の平常心を保つ方法
毎日、テレビやネットは世界的なウイルス感染のニュースで溢れていますね。
感染拡大を防止するために3密を促すのはメディアの重要な役割です。
しかし、キャスターが言っている事やネットニュースに書かれている事を注意深く見ていくと「果たしてこれは本当なのか」と思うものもあります。
最近のウイルス感染関連のニュースで気になるフレーズがありました。
「未だかつて人類が経験したことがない危機」
これは果たして本当なのでしょうか?
Visualizing the History of Pandemics(可視化されたパンデミックの歴史)というリンクを参照すると、かつて人類が経験したウイルス感染で最悪のものはペスト(Black Death)だったことが分かります。
※このリンクのCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染者数は2020年3月14日現在の数字です。
感染者数を表す球体の大きさをBlack DeathとCOVID-19で比較すると圧倒的に前者の方が大きいことが分かります。
ペストが流行した当時、ヨーロッパの人口の30%~50%が亡くなり、人口が元に戻るまでに200年かかりました。
ペストが流行したのは今から675年も前の事なので、当時と今とを単純に比較することはできませんが、現在の状況が未だかつて人類が経験したことがない危機と言いきってしまうのには問題があると思います。
何が問題なのかと言うと、そのフレーズを見聞きした視聴者の不安を余計に煽ってしまう可能性があるからです。
とは言っても、一方的に流れてくるニュースを止めることに限界はあります。
遠く離れて住む家族、特にウイルス感染で深刻な状態にあるアメリカに住む家族は常に大きな不安にさらされているようなものです。
こういう時に、武豊騎手の言葉を思い出します。
天才ジョッキーである武豊騎手がどんな状況でも平常心を保っていられるのには、彼の習慣が関係しているようです。
武さんはレースを終えて一人で控室にいる時に、勝っても負けても、必ず自分に向かってこう言うそうです。
「大したことないか」
このレースは自分の生活の中の1ページであって、その1ページに一喜一憂しないために自分自身に言うようにしているそうです。
決して、現在の状況を軽くとらえてこの言葉をご紹介したのではありません。
人類がペストを克服して現在まで生き延びてきたように、今の状況もいつか人類の歴史の1ページになると思います。
余計な不安に飲み込まれて苦しむよりも、この経験を活かして成長していく人類の未来に希望を持つために「大したことない」という言葉をご自身とご家族に伝えてみてはいかがでしょうか?
自分と家族の健康と命を守るために、まずはウイルスにかからない細心の注意を払うことが大切です。
そして、正確な情報を伝えるニュースを選択するようにしてください。
加えて、これが最も大切なことですが、心と体の健康を保つように意識しましょう。
心が健康であれば余計な不安に翻弄されることもありません。
体が健康であればウイルスからダメージを受けるリスクも減ります。
健康な心と体を持っていればいつでも希望を見つけて笑顔でいることができます。
ぜひこの機会にご家族と健康についても話し合ってみてください。
その上で、「大したことない」という言葉を使うとどんな状況にも平常心で対応できる強さが身についてくると思います。
3. 命が助かる遭難者の共通点
海や山で遭難して命が助かる人に共通点があるのをご存知でしょうか?
それは仲間に一言でも多く「大丈夫?」と声掛けをする人なのだそうです。
他の人を気遣えるというのは自分に余裕がないとできないことです。
余裕があるということは生きる余力があるということなので、結果的に遭難しても助かる率が上がるのだと思います。
これは逆でも起こり得ると思います。
どういうことかと言うと、自分に余裕がない時に敢えて他の人を気遣ってみるのです。
「大丈夫?」と声を掛けられたら、言われた人はホッコリと気持ちが温かくなります。
その相手の反応を感じ取ると、言った自分も嬉しくなってエネルギーが湧きませんか?
私は神奈川県三浦市というところで暮らしています。
三浦市には海や森といった豊かな自然があり、都心と比べて強い不安や緊張感は感じられずのんびりとしています。
それでも自粛ムードでストレスが溜まることがあります。
そのことを私は包み隠さず夫に話しています。
アメリカにいる夫の方が私の何倍もストレスを感じていると思うのですが、それでも敢えて話します。
すると夫は必ず「大丈夫?無理することはないからね」と優しい言葉をかけてくれるのです。
その時の夫の声はとても頼もしく力強いです。
私を気遣うことで内側からエネルギーが湧いてくるのだと思います。
直接助けることはできないけれど、私を守ろうとしてくれている夫の気持ちがとてもよく伝わってきます。
遠く離れていても「大丈夫?」と声を掛け合うことでお互いのエネルギーを活性化できるのが家族です。
こういう時だからこそ、相手に心配させてはいけないと遠慮するのではなく、家族に全てをさらけ出して協力していきましょう。
おわりに《家族の絆が世界を変える》
帰国子女家族には我が家のように外国と日本で離れ離れに暮らしている方も多いと思います。
現在の状況では、家族が全員日本にいても心配や不安な事が多いのに、外国に家族がいることでそれは何倍にも膨らみます。
しかし、世界が不安定な今の状況で離れて生活していることは家族の絆を深めるチャンスでもあるのです。
物理的距離が離れると心理的距離は近くなる傾向があります。
傍にいる時には分かりにくいけれど、距離があることでお互いの理解が進み更に良い関係になることができます。
現在、139万人以上の日本人が日本以外の国や地域で生活しています。
その人達がそれぞれの家族を思いやり、絆を深めることで、周りの友人や同僚にも良い影響があると思います。
そうやって世界中の人達がお互いを思いやることで世界はより良く変わっていきます。
先ずは、世界平和のためにご家族とお笑い番組を観て一緒に大笑いするところから初めてみてはいかがでしょうか?(笑)