平凡で無難な人生を目指すこと

はじめに

平凡で無難な人生を手にしたい…と、考える人は少なくないようですが、声を出して宣言する人は少ないようです。それはなぜなのでしょうか。

いろいろと考えることは出来ますが、“平凡”という言葉や、“無難”という言葉に、ネガティブなイメージを持っているために、声に出すことに躊躇や恥ずかしさを感じるのではないかと思われます。しかし、本当にイメージ通りの言葉なのでしょうか。

ここで、改めて無難という言葉を調べてみます。その意味は、「特によくもないが、悪くもない様子(「新明解国語辞典」)」とあります。

ネガティブなイメージから考えると、「やっぱりよくないじゃん!」という声が聞こえてきそうですが、少し視点を変えて、言葉の意味を改めて眺めてみると、“安定した状態”にあると観ることはできないでしょうか。

例えば、人生における充実度を折れ線グラフでイメージしてみます。無難ではない人生の場合、何かにチャレンジした時や満足感を得ている時には非常に高く、チャレンジに失敗した時や喪失感を感じた時には非常に低い最低ラインを走ることもあるでしょう。こうした人生もいいのかもしれませんが、振り幅が大きいということは、それなりにリスクがつきまとうということになります。

一方で、安定を求める人のグラフを想像してみると、高くても低くもなりませんが、時間の経過ごとに、少しずつではありますが、上向き傾向にあることが多いようです。なぜなら、無難な人たちは「負けそうで、損をしそうなこと」は避けるために、充実度のグラフが下がるようなことが少ないためといえます。

現状をキープするか、気持ち程度の上向き傾向のどちらかですから、現状から下降することは少ないでしょう。そして、そのラインは最低ラインを走っているわけではありません。

このように比べて考えてみると、平凡で無難な人生も悪くないことがわかります。しかし、こうした人生を歩むことは、なかなか難しいものです。

今回は、平凡で無難な人生を目指すことについて、いろいろとご紹介していこうと思います。

平凡で無難とは?

無難という言葉は、「特によくもないが、悪くもない様子(「新明解国語辞典」)」という意味をもち、平凡という言葉には、「特別にすぐれた所や変わった点がない様子(「新明解国語辞典」)」という意味を持っています。

「可もなく不可もなく」と聞いてネガティブに思う人からすると、「やっぱりダメじゃん!」と思うでしょう。確かにそう言いたくなる気持ちもわかります。

さらに、平凡というイメージにも、退屈でつまらないという印象を持つ人もいるでしょうから、可もなく不可もなく平凡な人生と言われて、「なんだかよくわからないけど、すごく楽しそう!」と思う人はまずいないでしょう。

ただ、生き方は、その人の価値観によって異なるので、一概に、どれが良い、どれが悪いといった尺度で判断するのは違うのではないかと思うのです。

ここでお伝えしたいのは、平凡で無難で、些細な日常の繰り返しでも、幸せが常にそばにある安定した人生を送ることはとてもありがたく、幸せなことと見ることもできるのではないか…。ということです。

言葉にどのようなイメージを持たせるのも自由ですし、捉え方も自由なのかもしれませんが、周囲から受けるイメージや偏見についても、改めて捉えておく必要がありそうです。そして、自分の信念はどこにあるのか明確にしておくと良いでしょう。

平凡で無難を求める人の特徴は?

平凡で無難な人生には、夢は夢、現実は現実というように、完全なる一線が引かれていることが多くあるようです。言い換えれば、「堅実的な人」とも言えるかもしれません。

人生は、選択の連続ですが、堅実的な人には、大きな特徴があります。

例えば、いい選択を望むのか?悪い選択をしないようにするのか?という2つの選択肢があるとします。すると、堅実的な人はおそらく“悪い選択をしないようにする”という選択肢を選び、人生を歩んでいる可能性が高いのではないかと考えられます。

なぜなら、「マイナス」にならないことに重きを置いているからでしょう。

何をもって人生の勝者と定義するのかは、各々違う考えを持っていることでしょう。そうした中でも、堅実的な人は、「毎日が平和であればいいと思う。地位も名誉も金銭も別に必要ないです。でも…くれるなら貰っときますよ」という考えが強いといえるのかもしれません。

また、 “急激な変化”を嫌う特徴もあるようです。変化するということは、不確実な状態を選ぶことになり、不安定な状況に陥りかねないからです。

もしかしたら、今の状況よりも、より良い結果が舞い込んでくるかもしれませんが、平凡で無難を求める人にとっては、曖昧な未来なことよりも、目の前にある確実な安定こそが大切であり重要であるからです。

おそらく、職場環境や生活環境の改善が行われた時には、誰よりも心的ストレスを感じることになるかもしれません。彼らの大切な思考としては、不確実な夢を見ずに現実をしっかりと見据えて、それらに急激な変化を与えず、日常を安定に保ち続けることを使命としているのかもしれません。

仮に本人が、「もう少し刺激的な毎日を過ごしてみたい!」と思ったとしても、きっとその後すぐに、「このままがいい。いいんだ、このままで」と思い直すことでしょう。周囲の環境が不便で住宅が古くても、家族仲良くつつましくも暖かい生活を営むことに幸せを感じているのであれば、最高な状況と感じていることでしょう。

平凡で無難な人生を手にするには?

ここからは、平凡で無難な人生を手にするための手段として、日常的に意識できることを取り上げていきます。

(1)約束を守る

約束を守ることは、人間関係を築いていく上で必須の内容でもあります。また、信用と信頼を得る為にも重要であるともいわれます。中には、こうした約束ごとに対して、「いかに誤魔化そうか…」、「いかに壊して、都合のいい約束ごとに切り替えようか」と考える人もいるようですが、無難に生きようと思う人はできる限り、約束を破らないことが大切です。

約束を守って生きていくということは、安定した日常を送ることにつながります。たとえ、どんなに中身のない約束事でも、同じです。約束の大小に関係なく、果たしていくことで、余計なマイナスを呼ばないことに繋がり、何か起きても最低限で済むことが多いので、結果、安定につながるのです。

(2)建前を使う

平凡で無難な人生を望む人は、気弱で存在感がない人というようなイメージを持つ人もいるようですが、実際は、世渡り上手で建前も十分に練った人が多くいます。

例えば、職場で上司を相手にする場合、目をつけられるようでは職場での安定性が失われてしまいますので、不安定な環境を引き込む可能性を排除しておく必要があります。そういった場合に、建前を使います。

上手にその場の空気を読んでやり過ごすというのは、経験と技術が求められることですから、一朝一夕にはいかないこともあるでしょう。しかし、意識的に取り組んでいけば身についてくるものですから、その場の空気を読むことに意識を向けて取り組んでみると良いでしょう。

ここで、注意をしておかなくてはならないこともあります。それは、見栄を張らないようにすることです。周囲の環境を把握しつつ、謙虚な心を持って、冷静に空気を読むことがポイントです。そうして、どんなときでも安定させていくことに注力するのです。

(3)家庭を幸せにする

穏やかな幸せを感じるには、家族の存在が欠かせません。結婚している身であっても、独身の身であっても、心を休めることができる家族との時間を持つことができれば、それは何よりも安定に効果があるものとなるでしょう。

家族を守り、家庭を平穏に、幸せにすることは、それ自体が自分を幸せにすることにつながっていきます。特別なことをしなくても、充実した幸福感があり、それでいいし、それがいいという感覚に意識を向けてみてはいかがでしょう。

もし、家族がいなければ、お墓参りや定期的にどこかに向かって手を合わせるなどして、先祖を大切に思う気持ちを持つようにすると良いでしょう。

いずれにせよ、平凡で無難な人生を掴むには、とても大切なポイントとなります。

さいごに

平凡で無難な人生を目指すのは、簡単なようで、実は、とても難しいことです。また、刺激的な日々を望む人には縁がないように感じたかもしれません。

日々の生活において、安定を求める人にも刺激を求める人にとっても、共通しているのは“充実感”ではないでしょうか。その充実感は、その場で体感できる感覚ではなく、後々になって振り返った時に「充実しているな…」と感じたり、ふとした瞬間に「これが幸せなのかもしれないな…」とよぎるものだったりします。

さいごに、そうした感覚を振り返りやすく、感じやすくしたりするための心構えをお伝えしていこうと思います。それは、些細なことにも幸せを感じられるような敏感さを養うことです。本当に些細なことでも、敏感に受け取り、それだけで充分満足という謙虚な姿勢が大切です。

例えば、「ご飯がおいしかった」と感じることができれば、それだけで十分に幸せと感じることができる心構えを身につけるイメージです。こういった些細なことに対する「感覚(アンテナ)」は、意識していなくては、絶対に維持することができません。

謙虚な姿勢も、強い意識とメンタルコントロールが必要になることでしょう。よくよく見渡してみれば、誰の周りにもこういった些細な幸せは溢れています。溢れているにも関わらず、大抵の人は、欲深いのか、些細な幸せを幸せとは受け取れず、気づかず、当たり前かのように振る舞います。

「もっと…もっと…」と上ばかりを望めば、キリがありません。こうしたことに関しては、どのような人にも当てはまるかもしれませんが、生きているだけでも幸せなのかもしれません。というのも、生命というものに対して、感謝と謙虚な気持ちを持って生活していくことが何よりも大切だからです。

様々な手法や技術があふれている昨今では、平凡で無難に生きていくことも難しいのかもしれません。謙虚な姿勢で、日々の些細なことに“感謝できる感覚”を積み重ねていくことが心構えとして大切になるでしょう。そして、こうしたことを積み重ねていくことが安定した毎日を手にして、平凡で無難な人生を送る指標になるのかもしれません。

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この記事を書いた人

1980年11月、千葉県生まれ。

1999年4月、建築設備業(空調設備・給排水衛生設備・修理、保守管理)の会社に入社。在籍中は、現場監督・営業職・社内経理等を担当。専門技術者として経験を積む。

2010年4月、民間の社会教育団体に入所。前職の経験を活かしつつ、”心の働かせ方”について学ぶ。さらに、「心の働かせ方・考え方」に関するセミナーを全国約1,200会場、講師として経験する。同時に、企業向け情報誌の執筆や経営者を対象に心の経営指導にも従事した。

2017年6月、これまでの経験を活かしつつ、多くの方々と共に”心”の勉強をしていく為の場所として「NextStage(ネクストステージ)」を立ち上げる。現在の活動拠点は、神奈川県三浦市、千葉県南房総市、熊本県菊池郡に置いている。また拠点に関わらず、連絡を受ければ全国何処にでも行動する瞬発力をもって、活動展開をしている。

HP:https://nextstage-iida.amebaownd.com

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