一悟術

仕事のやる気が出ない本当の理由、そしてあなたは悪くない 

1. 多くの人が仕事に満足していない

かつて日本人といえば、勤勉で働き者というイメージがステレオタイプ的にありましたが、どうも近年は必ずしもそうではなさそうです。

世界各国を対象にした仕事に関する意識調査において、日本は次のとおりいくつもの調査で最下位となっています。

日本企業の社員の「やる気」 28カ国中最下位 米KeneXa社
仕事のやりがいを感じている 26カ国中最下位 Linkedin(ビジネス系SNS)
仕事満足度調査 35カ国中最下位 世界最大求人サイトIndeed社

世界の多くの国と比べて、日本人は仕事にやりがいも感じず、満足もしていない。それではやる気が出なくても当然のように思います。

そのくせと言おうか、だからこそと言おうか、サービス残業や付き合い残業がはびこり、以前に比べて少しはマシになったかもしれませんが、まだまだ長時間労働は改善されていないようです。

それを示すように、労働生産性も、OECD加盟35カ国中20位と真ん中より下、主要7カ国の中では最下位です。

このような調査結果をもとに、なんのために働くのかという視点から、経営理念の共有やライフワークバランスに関しての議論が多くみられます。

とにかく、この国では仕事にやる気をなくしている人が多くなっていることは、たしかなようです。

仕事にやる気が出ないのはあなただけじゃなく、今の日本では多くの人がそうなのです。

 

2. やる気がないのはそんなに悪いこと?

やる気がないのはそんなに悪いこと?

上記のような議論においては、仕事のやる気がないのはよくないことという前提があります。当たり前すぎて言語化されませんが。

現状を問題として、働く人がやりがいを持って、やる気に溢れて仕事できることを「改善」、つまり、目指す状態としているようです。

そのため、外国人の考え方に学ぼうという意見もあります。

彼らにとって最も大切なのは「人生を楽しむこと」であり、仕事は「人生を楽しむという第一プライオリティを支える手段」とする考えです。

内閣府の調査では、わが国の若者が自分を認めたり将来を明るく捉えたりができておらず、たしかに閉塞感、行き詰まりがあることが伺えます。

自分自身に満足している若者 調査7カ国中最下位 若者白書
将来に明るい希望を持っている若者 調査7カ国中最下位 若者白書

しかし、“目指すべき状態”や外国の考え方はそんなに「いいもの」で、日本の現状は改めるべき問題なのでしょうか。

むしろ、日本の意識が世界に比べて進んでいるので、現在の仕事との関わりでは満足できなくなっているのではないか、という可能性を考えてみました。

 

3. 仕事ってそんなにたいしたもんじゃない

仕事ってそんなにたいしたもんじゃない

かねてよりこの社会では、仕事をすることに大きな価値を置いてきました。

仕事がちゃんとできてこそ「一人前」であり、「半人前」という言葉には、仕事ができない人は一個の成体として認めないという意識が色濃く表れています。

そんな意識の下では、仕事に対してやる気がない状態は生死に関わるので、あってはならないけしからんことであったはずです。

生きていくこと、つまり、食べていくことが今より大変だった時代には、それもやむを得なかったであろうと思います。

そもそも動物は、食べること自体と餌を探すことを含めて、言ってみれば1日の活動のほぼすべてが、「食べるため」の活動です。

生きるために食べ、子孫を残すのが一生のすべてであり、「種として存続する」という最大の目的があります。

「生きるために生きる」と言ってもいいでしょう。

これを「動物レベル」の生き方と呼ぶことにします。

もちろん人間も、かつて文字通り「動物レベル」でした。

時代が下って文明が発達し、分業化、専門化が進み、貨幣経済が発達すると、人は食べるために働くようになりました。

直接食べ物を手に入れる行動ではなくお金を介していますが、食べるためにという最大の目的においてはまったく変わりありません。

してみると、お金のために働くことは、食べるため、すなわち「動物レベル」に分類される行為なのです。

動物レベルの生き方を見下す気はありません。

命をつなぐことに理由などなく、生命が宿命づけられた宇宙の理です。

人間ももちろんそこから逃れられるわけもなく、「生きる」こと、子孫を繁栄させることは、尊い営みであることは間違いありません。

けれど、だからといって盲目的に仕事を崇めたり、自分を縛り付けたりすることは違うように思います。

文明の発展による科学技術の進歩や知識の蓄積により、食料を生産する効率は飛躍的に高まりました。

人類は、長い歴史の中でかつてないほど、「食べるため」以外の活動に充てられる多くの時間を手に入れたのです。

せっかく先人の努力の結果もたらされたありがたい環境にいるのですから、動物レベル「のみ」で生きるのは、人間に生まれた甲斐がない、非常にもったいないことではないでしょうか。

要するに、食べるための仕事に関して言えば、動物とたいして変わらないわけです。

そんなものへのやる気云々で悩むことは馬鹿らしいのでやめましょう、ということです。

 

4. 人間レベルで生きよう

人間レベルで生きよう

生きることを目的とした活動が「動物レベル」としたら、「人間レベル」の活動とは、いったいなんでしょうか。

それは、人間にしかできないこと、それは人生で起きるさまざまな出来事を通じて自分を高め、内面的な成長を遂げることです。

歴史的にはこのようなことは、一般庶民には許されませんでした。食べることで精一杯だったからです。

ごく一部の意識レベルの高い層が、出家して俗を捨て、特権階級の庇護や布施など一般社会からの支援によって、精神性を高める厳しい修行を行ったのです。

「人間レベル」の活動を、代表者に託したという見方もできるでしょう。

現代は、一般の人も食べるための活動以外の時間を多く持つことができるようになりました。

その時間を余暇と言って、レジャーや娯楽に充てていますが、筋からいえば、「人間レベル」の活動をするのが明らかに先であることがわかるはずです。

そのレジャーや娯楽は、企業がお金儲けのために大衆の欲に火をつけて煽り、際限ない消費に走らせたものです。

人々は、そのためのお金を得ようとしてまた忙しく働くという見事な悪循環を作り出しています。

その本来は二の次であるはずの人間の活動のために、資源は浪費され、環境は破壊され、自然が自己修復可能な範囲を超えて悪影響が拡大しています。

多くの生物種を絶滅に追いやり、愚かなことに人間自身の生存が脅かされるようになっています。

動物は自然の秩序に従って生きていますが、それに従わない人間は、まったく「動物レベル」以下です。

破滅を避けるには、人が本来の「人間レベル」の生き方をすることが求められています。

あなたのやる気がないのは、もしかすると「動物レベル」の仕事観では飽き足らなくなっているせいかもしれません。

内面の成長を目指す「人間レベル」の生き方は、自分を幸せにし、家族や友人など周りを幸せにします。

さらに、人類や他の生命、地球にも貢献できる、人として本来の姿です。

そんな素晴らしい力が私たち人間には備わっているのです。

 

5. まとめ

「仕事の『やる気』がないのダメ」という固定観念を外してみると、どのように仕事と関わるかという選択肢が広がります。

このコラムにたどり着いた方は、自分を高めるという「人間レベル」の生き方にシフトしたいという潜在的な欲求を抱えているかもしれません。

少し時間を取って、自分の内側の声に耳を傾けてみてください。

内なる本当の自分が、これからどんなふうに生きるか、頼りになる道しるべになってくれるかもしれませんよ。

以上

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人生の目的はなにか?〜人として生きる尊さ〜

祇場駿矢

京都市出身。
京都大学法学部卒業。
大学卒業後、現在のメガバンクに入社、26年間勤務。

ビジネスの現場で産業調査や大企業の事業再生、富裕層取引等を担当、多くの企業経営者、富裕層顧客と接する中で、世の中の流れ、リーダーシップ、お金の本質等について考察を深める。

少年期より「人はなんのために生きるのか」「人はどこから来てどこへ行くのか」を自らに問いかけてきた。バブル世代でいったんは世の中の価値観に染まるが、会社オンリーの人生に生きる意味を見失って挫折を味わう。

魂が震える生き方を追求する中で一悟術に出会い、自身や周りの体験から、自己成長の最高のツールという確信に至り、独立起業を果たし、誰もが物心共に幸せになれる方法として「悟りを目指す生き方」を伝えている。

豊富な社会経験、懐の深さから、経営者、投資家、コンサルタント、カウンセラー、コーチ、医師、作家、セミナー講師、会社員、主婦など、多くのクライアントから支持されている。

著書「先行きの不安から自由になる『お金と心の法則』」(フォレスト出版)

HP:https://fillz.biz

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