失敗を、失敗で終わらせない「7つのポイント」

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はじめに

人は誰でも失敗をします。些細なことから、とんでもなく大きなものまで様々な失敗があります。やり方がまずかったり、狙いが外れたりして、目的が達せられなかったことを「失敗」といいますが、簡単に分けると2通りに分けることができます。

「頑張ったけど失敗した場合」と「取り組み不足で失敗した場合」です。いずれにせよ“失敗”であることには変わりませんが、長い目でみると失敗は“経験”という糧になるでしょう。

些細なことであれば、やり直しをするための“労力”と“時間”を掛けることなく取り戻せます。反対に、大きな失敗となると、再建するにも大変な“労力”と“時間”が必要になります。

“失敗がもたらす人生の意義”は、とても意味深いものです。考えれば考えるほど、大迷宮の中に迷い込んでしまったかのような感覚に陥ってしまうときもあります。けれども、その迷宮に迷い込んでしまった“理由”は必ずあり、脱出するための“ポイント”も必ずあるものです。

今回は、失敗の迷宮に入り込んでしまった理由を検証しつつ、失敗で終わらせないためのポイントを紹介していきます。今後の情報整理と対策に活用されてみてはいかがでしょう。

 

1、失敗を検証することで、経験にする

 

 

結果的に失敗したということは、何かしら原因があるものです。漠然と「失敗した…」で、終わってしまっては、次に活かすことが難しくなってしまいます。そうならないためにも、失敗後の分析が重要です。

これから紹介する内容は、失敗という出来事を分析するための7つの指標です。分析する時間がないからと、極端な結論に結びつけて自分自身を傷つけてしまうことなく、第三者のような視点をもつことで、客観的に「失敗した時の心境」と「今後すべきこと」に注目してみると良いのです。

出来事(失敗したこと)を客観的に見つめることができるようになると、これまでの行動や言葉、立場的な考え方などの助けになります。

ひとつずつ、じっくりと振り返りながら、考えを深めてみてはいかがでしょう。

 

1)自信が持てなかったかも。

人生にはあらゆる場面において、自信がなくてもやらなければならない場面があります。例えば、経験のない結婚式の仲介役や、会合での進行係等々…。避けて過ごしたいと願う人もいるかもしれませんが、「自信がないから…」と断り続けていては、いつまでも出来る日はこないでしょう。

経験がないからこそ、自分なりに調査・練習を重ねて本番に臨むのです。失敗してしまう理由には、調査・練習をしなかったがためのものも多いですが、何よりも、失敗を予測して恐れるから失敗していることが非常に多くあるのです。

 

2)自信過剰だったかも。

もともと人は現実の自分に見合わないほどの自信を持っていることがあります。「自信過剰」であるほど、生産性を伸ばし、困難な課題に立ち向かいやすく、職場や地域でも頭角を表しやすいからこそ自分を信じて行動に移すことができるのでしょう。

しかし、“過剰にありすぎる自信”は、大きな副作用をもたらします。高慢になり、周囲の人への共感力を減少させ、現実を見つめることができなくなります。そして、結果的に大きな失敗を引き寄せてしまうのです。

大切なことは、「やらせていただく」という謙虚な気持ちを忘れないことです。

 

3)準備不足かも。

物事をやり遂げる時には、必ず“準備”をします。誰もが準備をして、物事に望むわけですが…この準備が不足しているということは、準備中に気づけないことも多いのです。

そんな準備不足になる前に、“成功のイメージ”作りをしておくことが、準備不足を補ってくれます。誰もが失敗したくて準備をするのではありません。成功したくて準備をするわけですから、準備不足になってしまった原因には“イメージ不足”からくる、準備不足が考えられるのです。

また、成功イメージを持つことは、これまで気がついていなかったことにも気が付かされますので、気づいたら間髪入れずに処理をする“メモ癖”を忘れないことが大切になるでしょう。

 

4)嫌々行動していたかも。

私たちの生活には、「もっとこうだったら…」「あれが欲しい…」「どうしてこうなるの…」等々の不足不満を少なからず抱えながら生活を送っているようです。この不足不満の心はどういう訳か、圧倒的なスピードで周囲に伝染していく力を持っています。

口に出すことなく心の中で強い不足や不満を思っているだけでも周りに伝染していくので、実際に口に出してしまうとダイレクトに周囲の人の中にある“不足不満の心”にも火をつけてしまいます。特に、“人に対する不足不満”は、お互いの思い込みや先入観からくる誤解から炎上してしましがちです。

相手の真意が汲み取れない時に“不足不満の心”は刺激されやすいので、相手の話をよく聴くことから始め、幅広い視点と考え方を養うチャンスがやってきたと捉えてみると、客観的な視点を養うことにつながるでしょう。

 

 

5)ゴール(目的地)のイメージが無かったかも。

目的地があやふやでは、その場所にたどり着こうとする“意欲”が欠けてしまいます。まずは目標となる目的地をはっきりさせ、自分自身にどのような意義があり、価値があるのかを明確に掴んでおくことが大切になります。

具体的な意義や価値をハッキリと自覚しておかなくては、的を見ずに弓矢を射るようなものです。まず、的に当たることはないでしょう。ですから、具体的なイメージを持つことで、自分自身の中にある“意欲”を盛り上げ、明確に保つようにしていくことが大切になります。

 

6)他者の意見(アドバイス)を聞けなかったかも。

人には自分の見たいように物事を見るという特性があるようです。話し手がどんなにためになることを言っていても、それを聞き手が素直に受け入れる体制ができていなければ何の意味もありません。

逆の場合であれば、素直に耳を傾けるでしょうし、話をスナオに受け入れることができるでしょう。つまるところ、聞き方も、捉え方も本人次第でいかようにもなるのです。

人を尊び敬う心を失うと、人の忠告が聞けなくなりますが、人の忠告を心から受ける時、自分自身のこれまでの経験がプラスされた好結果を生み出すことになります。

 

7)同じような失敗(経験)をしていたかも。

経験が豊富であっても反省することを忘れてしまっては意味がありません。物事の準備は大切なことですが、失敗(経験)に対する反省をするということも大切になります。それは、後始末(区切り)をしっかりとすることです。

日常的に活用している“後始末”という言葉ですが、ここで取り上げている“後始末”とは、ひとつひとつの事柄に “区切り”をつけることを指しています。

具体的な行動としては、得意先やプロジェクトメンバーに対する“お礼”のやり取りや反省会(打ち上げ)を設けることも考えられますし、活用した資料等の“整理整頓”等もあげることができるでしょう。

後始末をするというと後片付けという意識が働きがちですが、次に進むための準備期間という意識を持って取り組むことが大切です。なぜなら、次に進むための準備段階を踏まえていることを忘れていては、失敗(経験)を活かすことができないからです。

しっかりとした段階を経て、着実に次のステップに進んでいきましょう。

 

2、経験を重ねることは、自己成長につながる

 

 

私たち人間には他の動物たちと違い、物事を様々な角度から検証することができる力が備わっています。さらに、大きなものを作り出す発想は、視点を切り替えて物事を考えることができるからでしょう。だからこそ人類は、現代のような文明社会を築き上げることができたと考えることができます。

しかし、便利な文明社会を築き上げた反面、モノを作る力は衰えてきているのかもしれません。今回取り上げてきた“失敗”に対しても、ひとつの“経験”として次回に活かすことができない方々がいることを考えると、便利になりすぎた現代の産物というように考えることができるのかもしれません。

多くの成功者からは「あの時の失敗があったから」「あの時の苦労があったから」という言葉が口を揃えたかのように出てきます。日常生活においても、失敗をせずに生き抜くことは不可能といえるでしょう。

新しいことに挑戦すると、失敗がついてまわることは当然かもしれませんが、日常的に慣れた業務や行動においても、大きな落とし穴が潜んでいることに注意を払わなければならないでしょう。

 

まとめ

 

 

昔から「失敗は成功の母」といわれるように、失敗してもその原因を追求したり、欠点を反省したり、改善したりすることで成功の道筋に近づくことができるとの意味合いで多くの方々に知られている言葉です。

しかし、必ずしもそうとはいえません。というのも、同じ失敗をいつまでも繰り返す人もいれば、失敗するたびに成長する人もいるからです。自分自身のこれまでの生活を振り返ってみると、同じ失敗を何度も繰り返してしまったこともあれば、失敗をしなければ手にすることができなかった成功体験もあるのではないでしょうか。

失敗はただ経験すればいいというわけではありません。失敗を活かすような考え方や行動をしなければ、成功体験に転換されないのです。当たり前の事かもしれませんが、全ては本人の心がけ次第と言えるでしょう。

しかし、失敗した直後の精神状態では、当たり前のことが当たり前に出来なくなってしまうことも多いです。その原因は、失敗したことで湧き上がってくる不安定な感情にあります。この感情のまま先へ先へと突き進み、“意地”や“根性”といった精神論で対応すると本当の成功にはたどり着けなくなってしまいます。たとえ処理し終えたとしても、私たちの心の中には「わだかまり」という形で“シコリ”が残り、同じような状況がやってきた時に、また同じような失敗をする可能性がでてくるからです。

このような状況を引き起こさないためにも、今回紹介した7つの指標を参考にして、物事を整理して考てる癖を身につけてみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いた人

1980年11月、千葉県生まれ。

1999年4月、建築設備業(空調設備・給排水衛生設備・修理、保守管理)の会社に入社。在籍中は、現場監督・営業職・社内経理等を担当。専門技術者として経験を積む。

2010年4月、民間の社会教育団体に入所。前職の経験を活かしつつ、”心の働かせ方”について学ぶ。さらに、「心の働かせ方・考え方」に関するセミナーを全国約1,200会場、講師として経験する。同時に、企業向け情報誌の執筆や経営者を対象に心の経営指導にも従事した。

2017年6月、これまでの経験を活かしつつ、多くの方々と共に”心”の勉強をしていく為の場所として「NextStage(ネクストステージ)」を立ち上げる。現在の活動拠点は、神奈川県三浦市、千葉県南房総市、熊本県菊池郡に置いている。また拠点に関わらず、連絡を受ければ全国何処にでも行動する瞬発力をもって、活動展開をしている。

HP:https://nextstage-iida.amebaownd.com

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