遅刻を繰り返す人がラクに自分を変える意外な方法

「遅刻は良くないこととわかっているのに、どうしても繰り返してしまう。遅刻のたびに自分を責めたり、罪悪感を感じはするのだけど・・」

遅刻をすると、人に迷惑をかけてしまったり信用を失うことになりかねない。だからなんとかしたいと思っているけど、やっぱり自分を変えられない。

そんな悩みを持っている人は、意外と多いのではないでしょうか?
(私も以前はそんな遅刻常習者でした^^;)

私たちの住む日本ほど、時間に正確でうるさい国はないと言われます。
そんな日本に住んでいたら、「遅刻癖=人間としての価値が下がること」とさえ思ってしまいます。

でもそれって、絶対的な真実でしょうか??

私の住む沖縄などは、時間の流れが都会とは違うため、時間にそれほどうるさい風潮はありません。

ところ変わればなんとやら、で「遅刻=悪」という価値観は住んでいる地域や時代によっても変わり得ることなのです。

そうだとしても日本という国に住み、自分の中に「遅刻すべきでない」がある以上は、遅れるたびに自分を責めて苦しい思いをしてしまいますよね。

この記事では、そんな人がラクに自分を変える方法について、ちょっと意外な方法を含めてご紹介していきます。

・遅刻癖を改善する正攻法

遅刻癖を改善する正攻法

まずは正攻法とも言える改善方法から見ていきましょう。

1.出かける準備の時間を多めに見積もる

時間に遅れがちな人は、そもそものんびり屋で楽観的な人が多いようです。
そんな性質から、準備にかかる時間や移動に要する時間をギリギリで見積もってしまいがちです。

そもそも人は目的を達成するのにかかる時間を甘く見積もる(データによると40%程度も短く)傾向があることは、行動心理学でも言われていることです。

それを踏まえて、準備にかかる時間や移動時間を1時間なら1.5時間、2時間なら3時間と、これまでの1.5倍ぐらいに見積もった上で行動することを試してみましょう。

2.ご褒美や罰を自分自身で設定しておく

遅刻を繰り返す人に多いのは、

「早く到着して待つのはなんだか損する感じがする。だからギリギリに到着するように設定して動く」という人。

そんな人にオススメなのは、早く到着することで逆に得をするようなことやご褒美を自分自身で設定しておくというものです。

何を「お得」と思えるのかは人によっても違うのですが、例えば早く到着してやろうと思っても普段なかなかできないことを待っている間にやる、などが挙げられます。

SNSの投稿や周辺のカフェや散策などリラックスタイムにあてる、なかなか読み進められていない本を読む、などたとえ待ち時間ができても有意義に使えることを設定しておきます。
自分がなにかしら「利を得られる」と感じられるものを『早く到着すること』とセットしておくことで、遅れることがないよう自分をコントロールしやすくなります。

逆に、遅れた場合は自分が損をするように「罰」を設定しておく、という手もあります。誰かとの待ち合わせだったら、遅れたら相手にご馳走することを約束しておくなども良いかもしれません。
遅れると自分が損をすると思うと、絶対遅れないよう必死になるかもしれませんね(笑)

3.中途半端な時間に待ち合わせる

中途半端な時間に待ち合わせる

正攻法の中でユニークな方法として、「タイムサブミッシブ」というのもあります。

タイムサブミッシブは、ぴったりの時間から少しずらした時間をあえて待ち合わせの時間にすることで、時間に間に合わせようという意識を意図的に高める方法です。

使い方は、例えば3時に待ち合わせとするところを2時56分に敢えてずらして設定しておく、という感じです。

立正大学 心理学部:川名好裕 教授によると
タイムサブミッシブとは、
約束の時間を3時ちょうどではなく、
中途半端な時間に設定すること
そうすることで遅刻を減ると考えられる

遅刻しやすい人は、時間がアバウトに捉えがち
3時と約束すると3時ごろの大よその認識になり、
3時5分、3時10分でもいいと思ってしまう
しかし中途半端な時間に設定すると
無意識に細かい時間間隔になり、普段より時間を気にして遅刻が減る
出典:聞いて驚く雑学まとめ”

この方法は、いつも遅刻してくる人と待ち合わせをする立場に立ったときに有効です。

「ちょっと中途半端だけど、2時55分の待ち合わせで」
など、あまりにも中途半端だと言いにくいかもしれませんが、5分刻みぐらいで敢えて時間をずらすことで相手の「時間」への意識が高まることが期待できるでしょう。

 

以上のような正攻法を試してみてもなかなかうまくいかないという人にオススメの、ちょっと意外な方法を次にご紹介していきます。

・遅刻を繰り返すことの意外な原因とその対策

遅刻を繰り返すことの意外な原因とその対策

そもそもどうして自分は遅刻を繰り返してしまうのか、その理由をじっくり見つめてみたことはありますか?

最近の心理学の研究では、遅刻を繰り返す人は、潜在意識に「罪悪感」や「劣等感」を持っているということが言われています。

潜在意識で持っているものは、普段の生活の中で自分では認識していないものが多いのですが、「なぜか繰り返してしまう行動」となって現実に現れてきます。

例えば「自分は価値のない人間だ、罰せられるべき人間だ」という劣等感や罪悪感が深いところにある場合は、知らず知らずのうちに自分が罰せられる現実を作ってしまいます。

つまり「遅刻を繰り返すこと」で自分が価値がない人間だということを無意識に証明し続けようとするのです。
そのような場合は、正攻法で紹介したような方法だけで遅刻を止めることはなかなか難しいので、幼少時のトラウマを見るなど、少し深く自分の心の中をのぞいて見る必要があるでしょう。

トラウマを根こそぎ解決しようとするなら、ヒーリングやカウンセリングなどの専門家のサポートを受けることをもちろんお勧めしますが(いつでも大歓迎です 笑)
自分でもできそうなことを、ここでは紹介していきます。

1、自分を責めることをやめる、遅刻してしまう自分を許す

自分を責めることをやめる、遅刻してしまう自分を許す

意外に思うかもしれませんが、遅刻をする自分をもし許せていたら、遅刻によって「自分は価値のない人間だ」ということを証明することができなくなるので、「自分を罰するために」遅刻する必要がなくなります。

沖縄では時間に対して人々の意識がゆるめです、と冒頭で書きましたが、私が2年ほど住んでいたバリ島には、そもそも時計を使う習慣さえあまりありませんでした(!)
現地在住の日本人のコミュニティの中ではもちろん時間に対してしっかり認識がありますが、現地の人はカレンダーとか時計を使う習慣がありません。

日の出や日暮れ、お天気やその時の気分(笑)を目安に行動するという、自然に即した(!?)生活をしています。そういう場所に一度でも住んでしまうと「時間に遅れる=悪」という価値観は、見事に崩れ去ります。

極端な話をあえて出しましたが、狭い価値観の外に出て「遅刻をしてもしなくても、自分の本来の価値には何の影響もない」ことが腑に落ちると、例え遅刻をしても自分を責めることが少なくなり、逆説的ですが、潜在的な意義によって遅刻を繰り返すことが減っていくことが、充分あり得るのです。

2、早く到着することのデメリットと、遅刻することのメリットを見る

早く到着することのデメリットと、遅刻することのメリットを見る

一般的に言われていることと逆なので、読み違いのないよう(笑)

遅刻を繰り返すということは、潜在的には早く到着することに自分にとってのデメリット(=損失)、逆に遅刻することにメリット(=利点)を実は感じていたりします。

もちろん一般的には遅刻することのデメリットが多いのでここは少し努力が必要にはなりますが、ひねり出す感じでも自分にとっての本音を「書き出して」みることをぜひオススメします。

例)自分にとって早く到着することの損失・欠点は・・・
ー自分が待つことで、時間を無駄にする感じがする
ー早く到着することで、仕事が増えるetc..

同じように、「遅刻することで自分が得ていることは」という文章から始まるものを感じてみると

「自分がダメな人間(または特別な人間)だと自分と周りに証明できる」
「そこにいる時間が少なくて済む」

など、気づいていない意外な本音が発見できるかもしれません。

いずれも普段は顔を出さない潜在意識を見る作業なので、慣れが必要です。最初はうまくいかなくても、何度かトライしてみましょう。

3、主体的に遅刻してみる

主体的に遅刻してみる

こちらもかなり突飛に思えるかもしれませんが(笑)、どうせ遅刻をしてしまうのなら、主体的に(積極的に、意図的に)遅刻をしてみるのも良いかもしれません。

「遅刻しなくて済むかな、ギリギリかな」とハラハラして「あー、やっぱりまた遅刻した!」ということを繰り返しているとしたら、もしかしたら心のどこかで、このハラハラするスリルにゲーム的な楽しみと快感(?)を感じているのかもしれません。

罪悪感を感じても一時的に自分を責めたとしても、どうせ遅刻を繰り返しますよね?

だったら、いっそのこと

「よし、今日は10分以上遅刻していこう」

と心の中で決めて、実行してみましょう。

「(遅刻しないよう)頑張ったけど、やっぱりまたダメだった」という、いつもの行動パターンを変化させて、遅刻しない努力することを完全に放棄します。

「遅刻したくない(顕在意識)」と「遅刻したい(潜在意識)」の心の中の綱引きがなくなって、それだけでもきっとラクになれるし、この「主体的な遅刻」を何度か繰り返しているうちに、行動がいつしか自然に変わることもあります。

心の中の「本当は遅刻したい自分」の方を十分に満足させられたとき、「遅刻すること」にそれほど意義を感じられなくなって「遅刻したくない自分」の声もちゃんと聞けて実行できるようになるというプロセスに変化していくのです。

終わりに

終わりに

冒頭に、私自身も以前は「遅刻常習犯」だったと書きましたが、現在はというと、およそ狙った時間通りにどこにでも到着できるようになりました。

ヒーリングやクリアリング、内観など色々とやっているうちに自然とそうなっていたので、残念ながら改善の直接的な理由は特定できず、「遅刻を直そう」と意図して特別に何かをしたわけでもありません。

少なくても今は「遅刻するかしないか」にそれほど意識が向くことはなく(つまり、どちらでも良いという基本スタンス)、もし意図せず遅刻をしてしまうような時は「本当はそこにいくことに潜在的に抵抗があった自分」をすぐにキャッチします^^;

遅刻に限らず、理想でないことを繰り返してしまっている場合、自分の中に「そうしたい自分」と「そうしたくない自分」の両方が本当は存在していることをまずは認めることが大事です。

外の評価や一般的な観念、現代社会のルールがどうであれ、自分の深いところにある本音を認めた上でその声に十分に耳を傾けることができると、自然と行動も理想の方向へと変化しやすくなっていきます。

ここでは取り扱いませんでしたが、自分の経験からも、遅刻の多い人は普段から自分の本音を抑圧しがちでストレスを溜め込んでいて、体も疲れている場合も多いように思います。

ただでさえ疲れているのに、遅刻を繰り返してはさらに心理的な葛藤でストレスを貯める、という悪循環を断つためにも、日常生活からストレスを減らす工夫や、十分に休息をとる心がけも、基本的なことですが押さえておきましょう。

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この記事を書いた人

石垣島在住。
感受性が強く生きづらさを感じるエンパス/HSP専門カウンセラー。
電話でのインナーチャイルドヒーリング&カウンセリングのほか、エンパスさんのQOL(人生の幸福度)向上をサポートするさまざまな活動をしています。

\エンパスさんのためのお役立ち情報発信中/
note:https://note.com/muera_note
HP:https://muera.jp

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