夫婦間で家事を気持ちよく分担するには〜「名もなき家事」の「見える化」から始めよう

ある調査によると、「同居する子供を持つ共働き夫婦」における家事負担に関する意識調査において、妻は「妻:夫=9:1」、夫は「妻:夫=7:3」という認識である、という結果が出たそうです。

 

家事の負担に関して、妻と夫の間で少し認識のギャップがあるようです。

 

http://www.daiwahouse.co.jp/column/lifestyle/dual_income/

大和ハウス工業株式会社

 

私も多くの共働き夫婦の方を見て来ましたが、特にお子さんのいる働くママは、いつ自分の時間をとっているのというくらい、パタパタの毎日を送られています。

 

小学校教師をしている私の幼馴染の友人は、男の子3人女の子1人のママですが、「自分の時間なんて全くないよ」と言いきっていました。

 

多くの共働き妻は、自分の方が家事を負担していると感じており、その負担割合は、男女間でギャップがあるようです。

 

実際、家事の多くは女性の方がたくさん負担しているという現状が確かにあるのかもしれません。男性は努力して家事の手伝いをしているけれど、妻はそれ以上にしているため、なかなか男性の仕事ぶりを認められていない側面もありそうです。

 

家の中を気持ちよく保ち、生きて行くためには最低限必要である家事を夫婦間で気持ちよく分担していくにはどうしたら良いのでしょうか。

 

1.「名もなき家事」を把握する

「名もなき家事」を把握する

 

最近ネットなどで「名もなき家事」という言葉を見かけるようになりました。

 

「掃除」「洗濯」「料理」「子育て」といった大雑把な分類からだけでは見えてこない、一見地味で些細な、でもしないと確実に困るかもしれない家事のことです。

 

例えば、トイレットペーパーがなくなりそうだから買ってこないと、というのはトイレットペーパーの在庫管理だそうです。

 

他には、ビールを冷蔵庫に補充しておく、麦茶を作りおいておく、ペットボトルのラベルをはがしキャップをとり分別しておく、公共料金、塾や学校などの支払いを済ませる、マンションや地域の自治会の会合に参加するなどなど多岐にわたります。

 

そのほかネットで調べてみたり、私が思いついたものをあげてみます。

 

・リサイクルゴミの前日に、段ボールや新聞紙を束ねて玄関に運んでおく

・台所のシンクに溜まった生ごみをとって捨てる

・一日の終わりに台所の水気を拭き取る

・食事の前や後にテーブルを濡れ布巾でふく

・醤油差しに醤油がなくなったので補充する

・食べ残したおかずを容器などに入れ冷蔵庫に保存する

・トイレや洗面所の古いタオルを取り外し新しいものに取り替える

・脱ぎ捨てられた服や靴下を表に戻し、脱衣カゴに入れる

・掃除機やお掃除ロボット内にたまったゴミを取り除く

・ティッシュペーパーがなくなったので、ティッシュペーパーホルダーに補充する

・布団をたたむ、布団を敷く

・ベッドの寝具を整える

・子供の時間の管理(寝るように促す、出発時間に間に合うように促す)

・子供のトイレに付き合う、ウンチの時にはお尻をふく

・子供の好きなテレビのチャンネルにかえて子供を静かにさせる

・切れた電球の交換

・靴磨き

・アイロンがけ

・クリーニングに出して取りに行く

・新聞を毎朝取りに行く

・朝カーテンを開ける、夜にはカーテンを閉める

・風呂場のカビ取り

・エアコンのフィルターの掃除

 

これだけでも相当なものが出てきました。何か他に思いつくものはあるでしょうか。遊び感覚で私こんな細かいことしてますという気持ちであげていくと面白いかもしれません。

 

2.「名もなき家事」を「見える化」する

「名もなき家事」を「見える化」する

 

これらの多くの「名もなき家事」を、夫婦間でまずは「見える化」ことが大切ではないでしょうか。

 

紙に書き出しリストアップしてもいいです。カード1枚1枚にひとつずつ書いていくというのも良さそうです。

 

それらを夫婦2人で眺める、まずはそれだけでも、こんなことやってるんだ、こんなに仕事があるんだ、と認識することができるでしょう。

 

それらの家事をもし誰もやらなかったらどうなるのか考えてみるといいかもしれません。

 

誰もティッシュペーパーを補充しなかったら、どうでしょうか。不便ですよね。ベッドの寝具を整えずにそのまんまだったらどうですか。死ぬことはないかもしれませんが、いつもぐちゃぐちゃの寝具であまり気持ちよくはないかもしれません。

 

どれだけ、その家事が必要なのか、少しはサボっても大丈夫なのか、そういったことも見つめてみるといいかもしれません。

 

ゼロからあげて行くのは大変かもしれないので、一例としてこのようなタスク表がありました。参考になると思います。

 

アエラの共働き夫婦のための家事のタスク表

https://publications.asahi.com/aera/pdf/160530/tomobataraki.pdf

乳幼児編

https://publications.asahi.com/aera/pdf/160620/tomobataraki_160620.pdf

小学生編

 

3.家事分担を試行錯誤する

家事分担を試行錯誤する

 

夫婦間で、やるべきことがこれだけあるとわかってくれば、お互いどのように分担していくのか話し合ってみると良いかもしれません。カードに書いた場合は、それを2人で分けてみるとわかりやすいかもしれません。

 

最初から、ガチガチに決めてしまうとうまくいかないこともあると思います。

 

少し余裕を持たせて、お互いが可能な範囲で分担し合いましょう。

 

また、やってみてうまくいかなかった場合は、見直して改善することも大切です。それを何度も繰り返すのです。

 

だんだんと時間をかけて形を作って行くのです。

 

 

4.家事のやり方に違いがあるときには

家事のやり方に違いがあるときには

 

お互いが家事をやり始めると、やり方の違いというのが出てくると思います。

 

私も夫婦間でちょっとしたことですが、違いがあります。

 

水道の水をシャワーで使うのが夫で、私はシャワーでない普通の水で使うのです。

 

特に文句を言わないのですが、いちいち相手が使った後は、蛇口を切り替えて使用しています。

 

どちらが正しい、ということはないからです。

 

それぞれがやりやすい方法や、好みの方法があり、絶対こうでないとダメということはほとんどないと思いますので、違いがある時は、お互いのやり方を尊重することも必要かもしれません。

 

それでも、相手のやり方が雑だったりきたなかったり、例えば洋服をたたんでくれているの綺麗にたためていない、などのクレーム的なものも出てくるかと思います。

 

最低限、これだけはここまでしてほしい、というボーダーラインを自分でも見極めて、相手を責めるのではなく、理解してもらうように努力しましょう。

 

もしかしたら、相手側も自分にもう少しこうして欲しいと思っていることは色々とあるかもしれません。

 

それを、気兼ねなく言い合える関係を築きたいものです。

 

5.やってもらって当たり前ではなく感謝を大切に

やってもらって当たり前ではなく感謝を大切に

 

また、例えば夫の家事分担量があがってくると、ついつい妻はしてもらって当たり前と思ってしまうこともあるかもしれません。

 

夫の方も、自分はこれだけやっているんだし、妻もこれだけするのは当たり前だろう、と思ってしまうかもしれません。

 

そこは、その当たり前にしてくれていることに、「洗濯物取り込んでくれてありがとう」「カーテンしめてくれてありがとう」というように具体的な行動に対して、感謝の気持ちを一言いうだけで、疲れも吹き飛んだり、笑顔が増えるかもしれません。

 

感謝の気持ちは、少し過剰だと思われるくらいに表現しておく方が、円満にいくかもしれません。例えば「今日も子供の面倒みてくれてありがとう」という当たり前の言葉は、けっこう妻にしたら喜ぶものです。

 

6.まとめ

まとめ

 

夫婦間で家事を気持ちよく分担するためには、お互いの共通認識が重要です。

 

家事は家の中の誰かがやらなければならない生きていくために必要なことであり、気持ちよく毎日を過ごすために必要なことです。

 

ですので、夫婦どちらか一方に負担がかかる状態よりも、お互いが少し余裕を持って生活するために、効率よく2人で分担してこなしていくことができたらとても理想的です。

 

その際に、やらなければいけない家事、つまり些細な名前もつかないような家事までも一旦すべてリストにあげて、2人で把握するところから始めてみませんか。

 

そこから試行錯誤を繰り返し、見直して改善していくことで、よりよい分担の形態を探ってみて下さい。

 

夫婦2人で協力しあい、家庭を気持ちよく効率よく運営していきましょう。

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