一悟術

コロナウイルスに感染する不安より自然治癒力をアップさせることに力を注ぐ。 

新型コロナウイルスによる新型肺炎が中国・武漢から広がり、世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言をしました。
未だ全貌がつかめず人々を震撼させている新型肺炎ですが、現状ではウイルス自体に作用する治療薬がありません。
また、ワクチンもありません。

病院での治療は、感染して起きてくる症状を緩和する治療が中心になります。
熱や咳、炎症、痛みなどの症状に対して薬を投与して和らげる対症療法です。

 

「ワクチンや直接効く薬がない」ことが人々を不安にしているようです。
「新型肺炎になったら死んでしまう」と恐怖を感じる方もいらっしゃいます。

 

万事休すでしょうか?

 

いえ、私たちにはワクチンや薬より頼りになる「免疫」があります。
「自然治癒力」です。
病気を治すのに一番頼りになるのは、私たち自身の力、生きる力です。

 

悲観的にならず、自身の自然治癒力を損なわないことを心掛けていきましょう。

 

ウイルスによる新型感染症の事例

1983年 後天性免疫不全症候群(AIDS)
2003年 重症急性呼吸器症候群(SARS)
2009年 新型インフルエンザ
2014年 中東呼吸器症候群(MERS)

 

覚えておられますか?
AIDSは世界に衝撃を与えました。
AIDSウイルスはヒトの免疫システムを破壊するウイルスです。
私も人類が滅亡するんじゃないかと本気で思いました。

 

AIDSで亡くなる患者さんは確かに多く、今も憂慮される病気です。
けれど、感染しても発病しない患者さんがいます。

 

SARSも、新型インフルエンザも、感染しても発症する人としない人がいます。
残念ながら亡くなってしまう方もいるし、回復する方もいます。

 

この違いは何なのでしょうか。

 

ウイルスは生きている細胞の中で増殖する

新型コロナウイルスがどのような経路でヒトに感染したのか特定できていません。
経路はわからなくても、感染してウイルスが体内に侵入したのは確かです。

 

ウイルスは、生きているヒトや動植物の細胞に潜り込んで増殖します。
これがウイルスの特徴です。

 

生きている細胞の中に潜り込んで、細胞に自分のコピーを作らせて増殖するのです。
細胞を乗っ取って自分のパーツを作らせるわけです。
乗っ取った細胞が生きていないとウイルスは増殖できないことになります。

 

感染した細胞を殺したらウイルスは増殖できなくなります。
鳥インフルエンザも豚コレラも感染した鳥や豚を殺処分にしたでしょう?
殺処分してウイルスの量を減らし、新たな感染を防ぐのです。
一番手っ取り早い話です。

わかり切った話ですが、ヒトを殺処分にはできません。

 

ヒトは決して無力ではない

では、ヒトはウイルスや細菌などの病原体に対して無力なのでしょうか?

ノーベル医学生理学賞が示した可能性

1987年、利根川進がノーベル医学生理学賞を受賞しました。
授賞理由は「多様な抗体を生成する遺伝的原理の発見」です。
私たちの体の中の免疫に関与しているB細胞という細胞が「無数の異物に対応する無数の抗体を作ることができる」ことを証明しました。

 

これは、どんなウイルスや細菌が侵入してきても免疫を獲得できることを意味しています。
免疫があらゆる外敵に対して働いてくれます。
もちろん新型肺炎のコロナウイルスに対してもです。

 

治療薬がなくても、体の中で免疫がはたらいて体を守ろうとするのです。
この可能性が無限にあるということです。

 

すごいことだと思いませんか。

 

SARSでは死亡率が低かった中医学

粟島らによると、2003年、中国・広州、深圳(しんせん)などでSARSの治療に当たった鄧鉄涛(とうてっとう)らは中医薬(日本でいうところの漢方)による治療を行い、世界的な統計においても死亡率が低いという成果を出しています。

 

治療には、薬(中医薬)を使っていますが、対症療法としてではなく、ヒトの抵抗力(免疫力や自然治癒力にあたるもの)を引き出すために使われています。
その他には、外環境を整えるために消毒、換気、ハーブや生薬などの燻蒸を行い、食事指導を行っています。

 

文献:
粟島行春『未病医学シリーズ 第四十集 中医と未来医学』(未病医学シリーズ刊行会、2005年)
角田睦子「鄧鉄涛教授の”SARS”治療」(「漢方の臨床」53巻第1号184頁以下、東亜医学協会、2006年)

 

病気は自分が持っている自然治癒力で治る

細菌やウイルスによる感染症は、薬が治してくれるのではなく、最終最後は自分の持っている自然治癒力で治ります。
自然治癒力とは、自然に病気やケガを治す力で、免疫力、抵抗力、回復力ともいいます。
人間が本来もつ生命力そのもののことです。

 

大切なのは、薬は自然治癒力をサポートするものだという認識を持つことです。
薬は脇役、主役はあなた自身なのです。

 

そもそも感染して起きてくる症状は、細菌やウイルスと戦っているから出てきます。
熱や咳、炎症、痛みなどが出ているということは、本来は忌むべきことではありません。
体が戦っているのだから可能な範囲内で耐えてみるのも大切です。

 

でも、つらい症状が続くと体力が奪われ、自然治癒力が負けてしまって重症化することもあります。
新型肺炎では、特に、高齢者、乳幼児、心臓病や糖尿病等の基礎疾患を患っている人は重症化したり、急変する可能性があります。
肺疾患の既往がある人も要注意です。
感染が疑われたら速やかに受診しましょう。

 

薬はここぞという時に使うのが本来のあり方だと考えます。

 

「予防」から「自然治癒力」へシフト

今、西洋医学の世界で取られている方法は予防が中心になっています。
病原体を防ぎ、排除し、患者を隔離することに力が注がれています。
国もメディアもその方向性で情報を発信しています。

 

もちろん予防は有効な手段ですが、外環境に存在する病原体すべてを防ぐことは不可能です。

 

ここで安心してほしいのは、健康な人の場合は、ウイルスが排除しきれなくても、その数が少なかったり、自身の抵抗力が強ければ病気がうつりにくいということです。
つまり、自分の体の状態を整え、病原体に抵抗できる体にしておくことがより重要になります。

 

※繰り返しますが、高齢者、乳幼児、心臓病や糖尿病等の基礎疾患を患っている人、肺疾患の既往がある人は感染が疑われたら速やかに受診しましょう。

 

自然治癒力アップの3つ方法

自然治癒力をアップするために真っ先に浮かぶのは、代謝をあげ体温をあげることです。
が、これは一朝一夕でできることではありません。
流行の真っただ中で、いきなりやろうとしてもリスクが大きいのです。

 

例えば、普段運動をしていない人が急に運動して汗を大量にかいた後に冷えるのは逆効果です。
あるいは、冷え性の人が温まろうとして半身浴をしても体温は十分にあがりません。

 

この章では、漢方を学んだ薬剤師である私自身の体験から、当たり前のようだけど日常で押さえておきたい3つをご紹介します。

 

保温する

要は今より冷えないようにする工夫です。
ヒトの部位で「首」とつく関節を冷やさないことが大切です。
足首、手首、首。

 

関節は漢方の考えでいうと、湿(しつ)のたまりやすいところです。
湿とは、濡れタオルを絞った状態だと思ってください。
湿気がタオルに残っています。
それを外干しするとどうなりますか?
タオルは風に当たるとみるみる冷えていきます。

 

外出して風に当たると、この状態が「首」で起こり、体が冷えてしまいます。

 

したがって、保温するために、外出時にくるぶしを覆う靴下(ブーツ)、手首には手袋、首にはマフラーをするのは理にかなっています。
ただ、注意したいのは、特にマフラーは汗をかき過ぎないように使うことです。
他の衣服も同様、一枚多めに羽織るとしても、脱ぎ着をこまめにして保温を心がけましょう。
暑すぎず寒すぎず、心地よく感じる状態を保つのがコツです。

 

 

もし、冷えて、ゾクッとしたらすぐに背中の肩甲骨と肩甲骨の間にカイロを貼ると良いでしょう。
ここには風邪が体内に入り込んでくる入口とされる風門というツボがあります。

 

この時期、背中や肩が急に凝ったように感じるなら風邪が入ってきているかもしれません。
風門に肌着や服の上からカイロを貼り、葛根湯を温めて飲むと治まるのをよく経験します。
「間髪入れずにカイロと葛根湯」は私のいつものやり方です。
忙しいから後回しにして…というのでは効果が薄れます。

 

食を整える

前述の鄧鉄涛らの食指導での重要ポイントは、バランスを取った食事、ビタミン・ミネラルの補給、暴飲暴食をやめ、脂っこい物辛い物を控えることでした。
特に良質のたんぱく質として大豆製品をあげています。
大豆製品はヒトの免疫系に有利な食品です。

日本で当てはめるなら、和食中心の献立で、肉、油物、甘い物を控え、野菜たっぷり、大豆たっぷりな食で腹八分目のイメージです。
洋食中心の食卓にはちょっと物足りなさを感じるかもしれませんが、自然治癒力をアップさせるには有効なのでぜひ取り入れてみてください。
白身魚は消化も良く、鍋にすると野菜も豆腐も入るのでお勧めです。

 

食べたくない時は、食べなくていいという体からのサインです。
その時は、食べないという選択をしてもよいです。

 

ただ、水分補給を忘れないこと。
できればちょっと熱いかなくらいの白湯が良いでしょう。

 

休養・睡眠を取る

仕事や勉強も大事だけど、とにかく休む!です。
体調を整えた方が仕事も勉強もはかどりますよ。
30分就寝時間を早めるだけで、目覚めの体感覚も、そして、回復力も違います。

 

眠っている間に、免疫に関係しているサイトカインという物質が体の中に作られます。
サイトカインはウイルスを殺そうとして体温を上げ、同時に、眠気を強くして体を休ませようとします。
体の活動を低下させ、対ウイルスに向け戦力を総動員するのです。

 

眠っている間、ヒトの体は免疫力を維持し、増強し、回復しようとしているのです。
動物は、体が悪くなれば、じっとして、丸くなって保温をし、食べず、眠ります。
私たちも同じです。

 

最後に

新型肺炎の感染状況が刻々と変わり、報道も過熱しているように感じます。
不安に駆られ落ち着きを失わないようにしましょう。
情報を得るのは必要ですが、流言飛語に惑わされずに、自分の体を整えることに意識を向けていただければと思います。
自然治癒力がこの流行を乗り越える鍵となると考えます。

 

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