一悟術

「娯楽の意義」について 

現代には様々な娯楽が溢れているように感じます。そして、様々な娯楽を使いこなしている若者も多くいると思いますが、本当の“娯楽の意義”を知って時間を過ごしている人は案外少ないのかもしれません。

各々の職場において力を発揮することはとても素晴らしいことですが、偏った形で業務に力を注いでいては息が詰まり、身体的なバランスを崩しやすい傾向が強く現れます。今回の内容では、“職業”と“娯楽”の両翼をバランスよく兼ね備えた人格を作り上げることが大切になることについて掘り下げていきたいと思います。

 

はじめに

 

 

近年、あらゆる場面で機械化が加速し、生産性の高まりは目まぐるしいものといえます。便利になる一方でものごとの変化も大きく加速し、その結果人々は精神的に追い込まれたり、無理やり引き立てられたりすることで、息の詰まるような生活に苦しんでいる人たちも多いことでしょう。

このような生活が続くことで、日常生活には「潤い」がなくなってしまい、“水分の枯れた花”、“潤滑油の切れた機械”になりかねません。

世の中には、いろいろな娯楽があります。テレビをつければ、バライティ番組がいつも流れていますし、スマートフォンを用いてゲームを楽しむ人もいるでしょう。

街に出かければ、映画館やコンサート、カフェで読書をしたり、落語の寄席に出かけたりすることもできます。また、娯楽の種類は年々多様化しています。特に、スマートフォンの普及により、移動時間にも新しい娯楽産業の入る隙間が生まれています。

特に、動画サイトやSNS(ソーシャルネットサービス)なども、ある意味で娯楽といえるでしょう。さらに、人とのコミュニケーションも隙間時間に娯楽のような感覚で行えるようになっています。

「娯楽(潤い)」を無くした人間生活がどのようになるのかと考えてみると、震えるほど恐ろしくなります。そこで、「娯楽の意義」を確認し、生活にバランスよく取り入れることで、日常・職場生活に“潤い”を満たしていく考えを深めていこうと思います。

 

1、娯楽は必要なものか

 

 

映画を見なくても生命に別状はありません。音楽を聴いたとしてもお腹は満たされません。「娯楽は生命活動において必要なものなのか?」と問われれば「娯楽そのものは、人の生命に直接的な関わりはありません」と回答が返ってくることでしょう。

確かに、娯楽がなくても人間の生死に影響はないかもしれませんが、“娯楽”の全てをこの世から取り去ってしまうと、感情の起伏が大きくなるばかりか、人間関係がギクシャクとしたものになるかもしれません。なぜなら、私たち人間には感情(心)があるからです。

私たちは、喜怒哀楽といった感情の生き物ですから、喜びや悲しみといった感情の起伏は必ず現れてきます。このような感情と上手に付き合いながら、日常生活や職場生活にやる気を起こさせるのが、娯楽になることでしょう。

反対に、娯楽のない世の中を思い描いてみると、とても寂しい世の中ではないでしょうか。おそらく、その世の中は無機質で、味もなく、趣も、潤いも、光もツヤもない、色も、音もない世界になるでしょう。このように娯楽が捨てられてしまっては、私たちに“やる気”など湧くイメージが出来ず、寂しい世界になることは間違いありません。

娯楽を機械と置き換えると、娯楽は人生生活の潤滑油(油)に相当します。一見、潤滑油(油)などあってもなくても変わらないと捉える人もいるかもしれませんが、油がなくては円滑な機械運転ができません。また、料理に例えれば、塩や醤油等といった調味料になることから、味のしない料理になることでしょう。

娯楽は、まさしく生活に欠かすことができない潤滑油であり調味料だといえるのです。

 

2、最低次の娯楽の存在

 

 

人生において、調味料にあたる“娯楽”を時間潰しのように考えてしまう人がいるようです。さらに、心惹かれたものをダラダラとした心持ちで、“ただ”みているだけと終わらせている人も多いのではないでしょうか。

娯楽を楽しむ人の中でも、この時間(娯楽)が人として心を磨き高めることを知らずに、無駄に使っている人もいます。それは、つまらない仕事をしたから「骨休めだ」「気晴らしだ」というような“気晴らし”としか思わないところに勿体無い時間だけが、虚しく過ぎていきます。

先人の教えに「悲しき時は花に逃れよ」という言葉があります。これは華道家である師が弟子に残した教訓のひとつです。人生には悲しみが非常に多く、世の中は悩みの人生になっているのではないかと哀しんで教えられたもので、悩みを浄化するためには「華(はな)」があり、芸術があると教えられたものです。

昔から悩みの隠れ場として、芸事を習うという考え方もありましたが、一時的な“雨宿り”のような考え方ですので、根本的な解決にはなりません。

このような“雨宿り”のような考え方は、むしゃくしゃする時に音楽を聞く“だけ”の行動や、腹が立っておさまらないのでお酒を飲む“だけ”の行動というように、目の前の出来事から逃避している“だけ”の娯楽となるために、「娯楽の最低次の利用法」でしかありません。さらに、空腹を満たすだけの食事や、喉の渇きを潤すだけのお茶を飲むという行動も等しく当てはめることができます。

 

3、高次の娯楽の意義

 

 

私たちには皆、平等に1日24時間の時間があり、その時間をどのように活用しようと本人の自由です。限られた時間の中で生活をしている私たちには、“仕事”と“娯楽”が別々に存在しているので、両者の意味をはっきりと把握しておく必要があります。

それには、“仕事”と“娯楽”のバランスを上手にとることが大切になります。もし、偏った状態を継続してしまうと、不安定な生活を招いてしまうので気をつけなければなりません。

何事につけても、「楽しみに淫せぬこと」といわれているように、偏った方にばかり時間をかけることで、意識は引きずられ、思考は沈み込んで、抜け出せないほどに悩み続けてしまうことになります。こうしたことになってしまっては、本来すべきことを見失ってしまってしまうために本末転倒です。

私たちは豊かな娯楽を持ち、高い趣味を愉しみ、大らかで、明るく、潤いに満ちた生活を、誰もが望んでいることでしょう。仕事に没頭することも大切なことですが、それ以外に仕事とは全然関係のない娯楽や趣味を持つことは、生活の幅を拡げるだけでなく、より良い人生を送るために必要なものになります。

家の中を見回すと何にも置いていない、誰も住んでいない部屋(神仏の間とか、客間)がある様子や、車輪の真ん中に穴が空いているような様子があるように、人間にも1日の中で一度は、その職業とは関係のない時間を持つことが大切になります。

その時間や空間は、全く無関係のことをすることですから、これまでの職業とは、まるで違った別の世界に身を置くことになるので、自分の本業のことが自然とはっきりと反省されます。

娯楽や芸術等に、懸命に取り組んでいる時に感じる感覚(澄み切った気持ち)を日常の生活や職場に落とし込んでみてはいかがでしょう。懸命に取り組んだ先にある達成感や充実感は、これまでにない新しい発想を生み出す原動力となります。

さらに、様々な逆境の中に湧き出てくる苦しみの楽しさと、しっかりと腰を据えて、楽しい時も苦しい時も、いつも変わらずニコニコと自分のやるべきことに取り組むことで、これまでにない充実した日常を送ることになると同時に、「高次の娯楽の意義」となります。

仕事と娯楽とは、別のものと分けて考える人も多いかと思いますが、人生においては生きることの両極にあるものとして捉えておくことが大切です。

 

 

 

最後に

 

 

現代には、様々な娯楽があふれています。そして、様々な娯楽を使いこなすことで自分自身の人生をさらに素晴らしいものに変化させていくのは、自分自身の受け止め方によって変改していきます。

「娯楽」という言葉は、一般的には「誰かを能動的にたのしませよう」とする行為のことです。言い換えれば、私たちが普段から触れているバラティ番組やスマートフォンゲームなどの娯楽を楽しむことは、誰かに「受動的に」楽しませてもらっているということになるのです。これが文中にあった“最低次の娯楽”ということになります。

そして、“最高次の娯楽”というのは「娯楽自体を目的とする自由な行動のことで、行動する人にとって“主体的”な意義」を持たせています。つまり、自分自身で行動して“楽しむ”という動作を起こしているということがポイントになります。

“受動的”であることと“主体的”であることは、人生において大きな違いになります。何気ない隙間時間と思われるかもしれませんが、1日数分の積み重ねは膨大な時間になります。その時間を受動的なものに使っていると、受動的なマインドを習慣づけることになるので、“主体的”なマインドに転換するためには、多少の練習が必要になります。

日常生活の中には、受動的に楽しませてもらっている事柄は多くありますので、どうしても“受動的なマインド”に入り込みやすい状態です。

こうしたことに気がついた時、「どうやったらこのゲームで、高得点が出せるか」「この映画では、何を伝えているのだろうか」等々、一歩先の思考をイメージしながら、娯楽をするという習慣が“主体性”を向上させてくれます。

「ゲームなんてくだらない」「映画なんて意味がない」といった一方的な見解を振りかざす前に、世の中に溢れている“娯楽”の見方を少し変えて、主体的に物事を見つめる習慣を養ってみてはいかがでしょうか。

習慣の変化は必ず、日常生活に現れ、職場生活においても良い結果を引き寄せる大切な鍵となることでしょう。

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