もしも「来月の給料が振り込まれなかったら?」という可能性について考えたことはありますか?
この質問は以前であれば現実的ではないという印象を持たれたかもしれませんが、新型コロナによる「コロナ禍」は来月の給料が止まる可能性にリアティを持たせるようになりました。
新型コロナの影響は健康面だけではなく、経済的にも大きな打撃を与えています。
- 今までとは働き方が変わった
- 給与が下がった、ボーナスがカットされた
- 売り上げが下がっている
- 営業手当がつかない
- 残業ができなくなった
- 仕事での制約が多くなった
と様々な変化と不安が入り混じっていることでしょう。
shioriさんがリアルな記事を書いています。
![](https://www.ichigojyutsu.com/wp-content/uploads/2020/04/200320-shiori-300x256.jpg)
このように会社がリストラ、廃業をして仕事が無くなったという経験を既にされている方もいらっしゃるかもしれません。
このような状況にある中で
「来月の給料が振り込まれないとしたら?」という疑問を考えた時に自分の中でどんな答えが返ってくるでしょうか?
現時点で「月給」を受け取っている方に考えてもらいたいテーマについて今回は書きます。
どんな反応が出る?
以下のようなことが起こったら、あなたはどんな反応をすると思いますか?
ちょっとイメージをしてみましょう。
- 毎月の給料日に銀行に行く。またはネットバンクやスマホのアプリで残高確認をすると
「あれ、、お金が増えてない。今月の給料がまだ入ってないのかな。」 - いつもと同じように会社に行く。
会社の中に入ることができない。電話も通じない。 - ネットのニュースを見ていると自分の会社名が。
経営破綻?
イメージをしてみたときに
ご自身の中でどのような心の反応が出てくるでしょうか?
状況をイメージしてご自身の心が「反応」していることを感じてみましょう。
- 不安な気持ち
- 怒り
- 情けなさ
- 絶望
- 生きていけない
- すべての終わり
- 転職できる
- 新しい人生の始まり
- 解放された
- 嬉しい
- 希望が持てる
人によって様々な反応が出てくることでしょう。
ネガティブな反応の方が多く出てくるのではないでしょうか。
月給制度の強み
「月給」というのは素晴らしいシステムです。
毎月、決められた金額が決められた日に「ほぼ確実」に入金されます。
月給とは違って「年棒」だったらどうでしょうか?
一般的ではないですが、1年分の給与を1月にまとめて受け取れるとしたら。
慣れの問題もありますが、「計画的」に使うのは非常に難しいかもしれません。
毎月、という単位で決まった金額が入ってくることによってある程度は計画が立てやすくなります。
毎月決まった日に「確実に入金される」という安心感があることによって、生活が安定し、安心して日々を過ごすことができます。
月給であることによって仕事に対する信頼も生まれやすくなります。
- 今日、会社に行ってもちゃんと給与が出るのかな?
と思いながら仕事に行く。 - 契約をもらったけど、ちゃんと営業手当はつくよね?
と思いながらセールスをする。 - オフィスに座っているだけなのに、給与は大丈夫かな?
と思いながら業務をする。
と言ったように不安を抱えながら仕事をしているという人は少ないでしょう。
大企業であればあるほど、
一般的に「安定」と思われているような職業であるほど
「月給」を完全な存在として認識しやすくなります。
例えば、経営者が毎月の資金繰りで銀行を周り続け、支払いの催促の電話が鳴り続けているような職場で仕事をしていれば「今月の給料は大丈夫かな?」と思うのが普通の感覚になってくるかもしれません。
しかし、多くの会社では従業員からは会社の資金繰りが見えないように工夫されています。
理由は「従業員を不安にさせないため」でしょう。安心して働き続けてもらうために「見えない」ようにしておくことが従業員に安心感を与えられる、と経営者は思っています。
従業員として何かのキッカケで「うちの会社は大丈夫かな?」と思うことはあっても、「会社にお金がない。給与が払われない」と思うことはほとんどないのではないでしょうか。
月給制度の盲点
月給によって生活には安定が約束され、安心して働くことができるというのは大きなメリットですが、同時に完全に月給制度に「依存」してしまうと自分でも気がつかないうちに大きなデメリットが発生します。
絶対に枯れることのない水道から水が出続けるという認識を強く持っていれば、結果的には「水が出てくるのは当たり前」というようになって生きます。
毎日、水道の水を出すたびに「今日は水がちゃんと出るか?」と思いながら水道を使うことはないですよね?
同様に「会社に行っていれば、月給はもらえて当たり前」とい感覚に陥りやすくなります。
「当たり前」になってしまう感覚の中にいると「危機感」を持つことが非常に難しくなります。
月給が受け取れることが「当たり前」なので危機感を持つ必要はありません。
「今月、ちゃんと給与が振り込まれるかな」という不安から解放され、当たり前の感覚になってくると
「来月は振り込まれるかな?」という不安はなくなります。
そうなってくると
「来月も、来年も、10年後も、20年後も月給は入ってきて当然」という感覚になってきます。
絶対的な存在として認識
月給を「絶対的な存在」として認識するほどに「依存」が生まれます。
毎月もらえて「当然」ということです。
しかし、
今回のテーマとなっている「来月の給料が振り込まれなかったら?」
どうなってしまうでしょうか?
存在として「絶対的」なものであればあるほどに
「絶対が手に入らない」状況に陥ることで、「絶望」が生まれます。
要は
絶対に手に入ると信じ込んでいたものが手に入らなかった時に絶望し、
新たな動きを取ることができなくなってしまうのです。
柔軟性を持たせる
最近では「大企業も副業を解禁」と言ったように
会社の給与にだけに頼らない収入を確保することを
日本が国全体として推し進めています。
これは見方を変えれば
「今、会社から受け取っている給料は絶対的なものとして信頼しないで
事前にリスクヘッジを考えておいた方がいいよ」
というメッセージでもあります。
以前の記事で
「副業」についての私の考え方も書いていますので参考にしていただければと思います。
![](https://www.ichigojyutsu.com/wp-content/uploads/2020/06/200527-kan-300x225.jpg)
「来月の給料は本当に出るのかな?」というように
極度な不安の中で毎日を過ごす必要ありません。
大切なのは
月給を絶対的な存在として認識するのではなく、自分の中の思考に「柔軟性」を持たせておくということです。
月給の外でも生きていける力を付ける
「来月の給料が支払われなかったら」
そのような状況になったとしても
「自分には生きていく力がある、稼ぎ出す力がある」という認識を強く持つことが重要です。
危機的な状況がご自身に訪れたとしても
対応できる能力を今から身につけておきましょう。
これは「副業」を推奨しているということではありません。
例えば、
現在、勤めている会社の中では通用するが
転職や独立するとなると通用しない能力が身についている。ということであれば
今の会社の外側でも通用する能力になるように価値認識を変えてみる。というのも一つの方法です。
自分の中で「絶対的」なものとしての認識が強ければ強いほどに
その「絶対」が崩れた時の衝撃は大きくなります。
もし、
「絶対が崩れても問題ない」という所に自分を置いておくことができれば
未来に対して過度な不安を抱いたり、
現状に対して過度な安心を持つことも無くなってきます。
柔軟に変化に対応できる感覚を育てたいものです。